G7サミットの写真から読み解く、オフィシャルな場面でのスーツの着こなし @WeWork日比谷イベント

 

1月15日にWeWork 日比谷パークフロントにて「高級ブランド服じゃなくていい!顧客の信用を勝ちとるビジネススタイルの基本」というテーマで登壇させていただきました。

”WeWorkの飲み放題のクラフトビールを楽しみながら仕事終わりにゆるっと聴いていただくコンセプトだったのですが、予想していたよりも参加者のみなさまが真剣に聴いてくださり有難い限りです。

参加者同士の交流が深まればと設定したワークタイムも楽しんでいただけたようでひと安心。和やかな雰囲気でイベントを終えることができました。

今回のテーマでは、以下の構成内容でお話しました。

 

 

特に好評だった「3.ビジネスドレスコード・着こなしのルールの基本」から「G7サミットの写真から読みとくオフィシャルな場面での着こなし」について解説します。

ページ下部からスライドで使ったイベント資料をダウンロードできます。

G7サミットの写真から読み解く オフィシャルな場面でのスーツの着こなし

 

ビジネススタイルの基本を学ぶには最もオフィシャルな場面での着こなしを見るのが一番です。こちらは2018年にカナダのシャルルボアで開催されたG7サミットの写真です。各首相のスーツの色を見てみましょう。

ヨーロッパとアメリカ首相はダークスーツ(黒に近い色のスーツ)を着ている一方で、カナダと日本の首相は明るいネイビースーツを着ているのがわかります。本来このようなサミットでは「ダークスーツを着なくてはダメ」という決まりは特にありませんが、ヨーロッパ・アメリカ勢は揃ってダークスーツですね。なぜなら彼らは「色が明るくなるほどフォーマル度が下がる」というドレスコードの大前提を抑えているからなのです。

 

ヨーロッパ勢が当然のようにダークスーツに身を包み堅実な着こなしをしているのは「外見に気を遣うのは、相手への気遣いであり礼儀・マナーである」という考え方がヨーロッパで生まれたものだからとも言えるかもしれません。アメリアのトランプ大統領はイタリアの高級紳士服ブランド「Brioni (ブリオーニ)」のスーツを着ているにも関わらず、ネクタイが長い・フロントボタン開けっ放しなどスーツの着方に独自のスタイルがあり賛否両論あります。しかし、そんなトランプ大統領でさえもスーツはしっかりとダークスーツです。

 

カナダ・日本首相の明るいネイビースーツで主張の強いカジュアルな着こなし

 

ヨーロッパ・アメリカ首相とは打って変わって、カジュアルな着こなしをしているのは日本・カナダの首相です。日本の安倍首相は2017年・2018年と続いてG7サミットでは他の欧米首相よりも明るめのネイビースーツを着用しています。また両年とも、本来ならオフィシャルな場面には相応しくないとされるタッセルローファーを履いています。安倍首相はダークスーツを着ないわけではありません。日本の国会等ではネイビーのダークスーツを着ていますし、レースアップの革靴(紐靴)も履いています。しかし、G7では敢えてこのスタイルで出席しているのです。

カナダのトルドー首相は安倍首相よりもさらに明るいネイビースーツ(くすんだブルーに近い)を着用しています。各国首相が最もフォーマル度の高い白いドレスシャツ・黒靴を選ぶなかで唯一サックスブルーのドレスシャツ・茶色のレースアップ靴を身につけているのもトルドー流。さらに派手なキャラクター靴下を履いていることで有名です。最近ではスターウォーズのチューバッカの靴下で登場し各国のニュースにもなったほど。これらは「トルドーの靴下外交」とも言われています。一般的なビジネスシーンであれば問題ないのですが、オフィシャルな場面ともなると非常にカジュアルです。しかし、これが毎回話題を呼びトルドーファンがいるのも事実です。

この2名の首相が首脳会談という国際的かつオフィシャルな場面でカジュアルダウンした装いをするのは賛否両論あります。(どのように自分を見せたいかの着地点は置いておいて)敢えてこれらの装いをするのは自身のイメージをマネジメント(印象操作)しているのではないかと考えられます。これは政治家がよく使う手法です。

レジメンタルタイとレップタイ、安倍首相のネクタイのストライプの向きに注目

 

国際政治の場では時として国家の立場や関係性などのメッセージを装いに込めることがあります。ネクタイのストライプの向きにも意味があることをご存知でしょうか。2017年のG7サミットの写真を見てみると、トランプ大統領と安倍首相はレジメンタルタイを締めていますが、それ以外の首相はソリッドタイ(無地)を締めていますね。

レジメンタルタイとはイギリス発祥の右上がりのストライプのタイのことで、19世紀イギリスの「連隊(レジメント)」に由来があり、ヨーロッパでは学校や軍隊などの"所属"を表す模様としての歴史があります。そのため、この歴史を知っているヨーロッパの首相たちはみなレジメンタルタイを避けているようです。一方でトランプ大統領と安倍首相は首脳会談にかぎらず様々な場面でレジメンタルタイを好んで身につけています。

次の写真は2018年G7サミットの様子です。安倍首相のネクタイに注目すると、左上がりのストライプになっているのがわかります。これは「レップタイ」といってアメリカ発祥のストライプネクタイで、アメリカの老舗紳士服ブランド「Brooks Brothers (ブルックス・ブラザーズ)」が商品化しました。国際政治というオフィシャルな場面でレジメンタルタイをしている人は見かけても、レップタイをしている人は見かけたことがありません

 

 

アメリカのトランプ大統領ですらレップタイをすることはないにも関わらず、なぜ日本の安倍首相は敢えてレップタイをするのか。これがメッセージとして効果的なアプローチなのか、そもそもこのような場面にレップタイは相応しくないだろう、という意見はさておき、ここでは「安倍首相がレップタイを身につけることでアメリカに対して友好的な関係を示しているのではないか」という推測が立てられます。

このようにトップレベルのオフィシャルな場面で各国首相が何をどのように着ているかに着目・分析してみると、良くも悪くも外見の重要性を客観的な側面から再認識することができるのではないでしょうか。

知っているか、知らないのかの違い

私はよく「知っていてその装いをしているのか、知らないでその装いになっているのかでは大きく違います」とお話しています。つまり、あなたの装いが「知識としてドレスコードや着こなしの基本をふまえた上での戦略的なアウトプット」になっているのか否かで外見の差が大きく表れてくるのです。知識がありながら敢えて外した着こなしをするならば、それはその人の装いの個性やスタイルになります。

「外見や装いは相手への気遣いの表れ」というマインドを持ちドレスコードや着こなしの基本をしっかり抑えていれば高級ブランド服でなくても相手の信用・信頼を得ることができます。逆にいえば、たとえ1着何十万円もする高級ブランドのスーツを身につけていても自分本位で着こなしの基本が守れていなければ自分の価値を下げるだけなのです。

今回のイベントでは「ここだけは抑えておいて欲しい」という初級編の内容でした。マインドセットと基本知識さえ抑えておけばあとは中級・上級と応用するだけです。何も難しいことはないのですが、今の時代はそれらを正しく教えてくれる存在がいないというのが現状です。これから私がこのメディアの記事配信やイベント・セミナー等でお話していくなかで、少しでも皆さんのお役に立てたらうれしく思います。

イベントの資料は下記のフォームからダウンロードできます。トーク前提のスライド資料なので細かい解説は書いてありませんが、要点は抑えられるかと思います。ご興味ある方はぜひダウンロードしてくださいね。

資料ダウンロード

2019.1.15 WeWork日比谷パークフロント
il Colore 中里 彩イベント登壇資料





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